2014年6月25日水曜日

「地域力創造と地域おこしのヒント」第4回

昨日は、総務省が開催している連続講座「地域力創造と地域おこしのヒント」
第4回目の講義を受講してきました。

今回はテーマが二つあり、講師の方も2名体制でした。

参加するたびに思うのですが、一見豊かな日本も本当に色々な問題を抱えていて、
国はそれに対応するために色々な施策を用意しているんだなぁ、と。

しかも講義で聞いているのは、総務省の中での話であって他の省でもまた
それはそれで色々な課題に対して施策を用意していてるのだろうから、
これまた大変な数の課題があるってことだなぁ、と。

それらの課題や問題を、本気で解決しようと考え行動している人々には、
ただただ頭の下がる思いです。


講義の話に戻りますと、まず最初は「過疎対策の現状と課題」というテーマでした。

そもそも過疎って言葉はよく聞くし、自分でも使うことがあるけれど、
定義としてはいったいどういうことなんだろう?と思い、ネットで検索してみました。

どうやら過疎は「過密」の反対語として作られた造語だそうです。
東京への人口の一極集中が起こり、人口過密が問題となった。
そして地方では逆に人がいなくなり、町としての機能不全が起こり始めた。
それを「過疎問題」と呼ぶことにしよう、ということだそうです。

で、過疎法という法律があって、それによってどんな状態だったら過疎なのかが
明確に定められているそうです。なるほど。

講義資料によりますと、日本の地方自治体1,718の内797の市町村が「過疎関係市町村」で、
これは実際の過疎とされる市町村に「みなし過疎市町村」と「一部過疎を有する市町村」
を足した数字で、割合で言うと46.4%にもなります。
(この比率は市町村合併によって、比率が一気に高まったという背景もあります。)

過疎に関しては昭和40年代から既に問題視されていて、国が対策をずっと続けています。
しかしこれからの人口減少問題も併せて考えると、なかなか明るい見通しを立てるのは
難しそうだなぁ、というのが正直な感想でした。


次の講義は「地域情報化(電子自治体)」というテーマでした。

この講義はなかなか縁のない分野の話だったので、非常に難しかったです。
ざっくりと言えば、自治体の色々なデータ管理や処理をうまいことやって、
コストを削減してきましょうよ、ってことを国は進めていってる、と。

そのためには色々な課題や障害もあるけども、マイナンバー制も始まるし、
この機会にうまいことやって、今後のランニングコストを一気に削減しましょうよ、と。

そんな話だったのではないかな、と理解しています。

何度も書いてますが、本当に知らなかったことを知れる、良い機会になっています。
ありがとうございます。

2014年6月24日火曜日

生で食べられるトウモロコシ

昨日は館山市のHPの「生産者情報」に載せる記事取材で、
館山市内の農家さんの畑にお邪魔させていただきました。

今はこれから旬を迎えるトウモロコシが畑一面に植えられています。



メインとなるのは「味来」という品種です。
特徴としては甘味が強く、粒の皮が薄い、そして生で食べても美味しい。
名前に「味」とついているだけあって、味自慢のトウモロコシです。

その分、サイズはあまり大きくならなかったり、収量も少なかったりと、
けっして作り手のメリットが大きい品種ではないようなのですが、
味にこだわるこの農家さんは手間暇かけて作ってらっしゃいます。

もぎたてを生でいただきましたが、甘さとみずみずしさはもうフルーツです。
実を食べる野菜を「果菜」というそうなのですが、スイカやメロンが果物の
仲間として違和感がないように、このトウモロコシも果物と言っても違和感ないです。

他の品種として「ピュアホワイト」という真っ白なトウモロコシも栽培されてました。
こちらはさらに手間がかかるので、市場流通も少なく希少価値が高い品種だそうです。
黄色いトウモロコシを植えた場所から少なくとも300mは離して植えないと、
花粉が風で飛ばされて黄色い粒が混ざってしまうこともあるとか。

こちらも生食可能なのでもぎたてをいただきましたが、これもまた美味い。
(個人的にはピュアホワイトの方が美味しく感じました。)
甘さが上白糖を思わせるような甘さで、果汁がブシャーとなるくらいジューシー。
これまでのトウモロコシの概念が変わる1本でした。



トウモロコシは収穫後、時間経過とともに甘さが減っていくのだそうです。
なのでもぎたてが一番甘い、という理屈になります。
そのもぎたてを生で食べられた幸せ、本当にありがたい限りです。
(早朝が一番糖度が高く、その時間にもぎ取るのが最も良いそうです。)

この美味しい生のトウモロコシを食すのに簡単な方法があります。

そう、館山市に泊りがけで旅行に来て、翌朝直売所が開いたらすぐに買いに行くのです。
トウモロコシの旬は夏。海水浴がてら館山に来て旬の味覚を味わってはいかがでしょうか?

2014年6月20日金曜日

食のまちづくりに関しての勉強(3)

地産地消について

食のまちづくり応援隊として期待されている活動に「地産地消の推進活動」があります。
(食のまちづくり応援隊が募集された時の募集要領)

そして館山に来てから、地産地消と同時によく聞く言葉として「地域内流通」があります。

これらについては館山に来てからずっと考え続けているのですが、
一つ思い至ったことがあるので、備忘録的に書いておこうと思います。


私はこの二つの言葉を、ほぼ同義で使うことがちょいちょいあります。
地産地消を進めるということは、地域内流通が活発になるということだし、
地域内での流通が当たり前になるということは、地産地消になってるということだし。
ほぼ同義で使っても差し支えない場合がちょいちょいあるのです。

ですが、以前の日記「食のまちづくりに関しての勉強(1)」にも書きました、
農を産業としてみるか否かということで考えた時、違和感が生まれました。

(今回は水産業をいったんおいておきまして、農業で考えます。)

地産地消の一つの役割として「地域文化の伝承」や「郷土愛を育む」という役割があります。

昔からその土地で採れる農産物を、その土地の料理として食する。
それがその土地の食文化となり、小さな頃から食べ続けることによって、
ふるさとを愛し懐かしむ心も育てられる、というわけですね。

私は個人的に、地産地消の機能としてこれが一番大切だと思っています。
(一般的にはこの機能は副次的な扱いな気がしますが、、)

で、地域内流通ですが、「流通」という言葉にどうしても商売のにおいを感じます。

商売は利益を出してなんぼ、ですからどうすれば売れるかを考える必要があります。
一般的な商売では、「お客様が欲しいものを売る」というのが当たり前です。
「俺様がこれを作ったのだから、愚民どもよこれを買いなさい」という、
強気な商売で成り立っている場合もありますが、ほとんどの場合はそれではダメです。
一般的によく言われる、消費者のニーズを探る、ってやつが必要です。

となると地域内で流通させるには、地域内のニーズに合ったものを流通させる必要がある。
だから農家さんは、地域の人が食べたいと思う農産物を作ってくださいよ、となる。
「じゃ、今まで代々ずーっとAを作ってきたけども、そういうことならBに替えよう」
すると今までAには見向きもしなかった地域の人たちが、こぞってBを買うようになりました。
地域内流通もできて、この農家さんも儲かって、地産地消でめでたしめでたし。

と考えた時に、「ん?ちょっと待てよ」と。

確かにそれも地産地消の一つの形なのでしょうけど、
私が思っている地産地消とはなんだか違うのです。

「その土地で消費させるために、ニーズに合わせてその土地で作る」という風に、
消費が先に来ているので「地消地産」っていう気がするんですよね。


館山市が目指す「地産地消の推進活動」ってのは、私が思う地産地消なのか、
はたまた「地消地産」なのか。

もちろん二者択一ってことではないのでしょうが、私には結構難しい課題です。

2014年6月18日水曜日

「地域力創造と地域おこしのヒント」第3回

昨日は、総務省が開催している連続講座「地域力創造と地域おこしのヒント」
第3回目の講義を受講してきました。

今回のテーマは「地域振興施策について」でした。

地域振興に関する課題に対しての法整備等の話がメインだったため、
私にとっては少々難しい内容でした。

PFI(Private Finance Initiative)について、と言われて「はいはい、あれね。」
となる人は問題ないのでしょうが、私は「宮城大学での講義で聞いた気がするなぁ」
といったぼんやりとした記憶しかない程度なので改めて勉強になりました。

PFIをざっくりと言えば、
『公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う手法』で、
『「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」(PFI法)に基づき実施』される
事業の方法のことだそうです(昨日の配布資料より抜粋)。

H11年度からH24年度までで、PFI事業の事業費は累積4兆2,819億円なのですが、
2020年までに事業規模を10兆円以上へ拡大することを目指しているとのこと。
そのためにコンセッション方式を導入するなど法改正を行い、
民間がPFI事業に取り組みやすくしているのだそうです。


とまぁ、このような難しい話を聞きまして、私自身の解釈を書きますと、

高度経済成長の時に作られたインフラのほとんどが更新時期に来ていて、
なんとかしなきゃいけないけど、もう国や地方公共団体が税金だけで行うのは無理で、
だからPFIを進めてきたけどリーマンショックとかで思ったほど進まなくなった。

そんな中で、2020年に東京オリンピック・パラリンピック開催が決まったし、
これをきっかけに一気にインフラ更新をしてしまおうと思ってるんで、
ややこしい制度や手続きに関してできるだけ簡素にできるように動いてるよ。

ってことなのかな、と解釈しました。

けどなかなかうまく動き出していないようです。
特にコンセッション方式を取り入れた方法は、初めて行う自治体とかの負担が大きく、
その負担やリスクを取りたがるところがなかなかないとのことでした。

あ、コンセッション方式というのは、
『公共施設の所有権を国や地方公共団体が保有したまま、民間事業者に対して、
インフラ等の事業運営権(コンセッション)を長期にわたって付与する方式』
(昨日の配布資料より抜粋)とのことです。

と、今回の講義は一地域おこし協力隊員として実践に役立てるには、
ハードルの高い内容ではありましたが、勉強させていただきました。

ありがとうございました。

2014年6月12日木曜日

食のまちづくりに関しての勉強(2)

先日参加した連続講座「地域力創造と地域おこしのヒント」で、
「2040年には日本の半分位の市町村が消滅する」
というようなワードを耳にしました。

不勉強でなんのことやらさっぱりわからなかったのですが、話を聞いていると
どうやらどこかの団体が何らかの研究の結果発表した内容のようで、
ちょっと調べてみると結構面白かったので、思ったところを書いてみます。

「食のまちづくり」ということからは若干ずれるかもしれませんが、
「地域おこし」ということには関連しているので勉強の意味も込めまして。


日本創成会議が発表した「ストップ少子化・地方元気戦略」によると、
地方の過疎化と東京の人口一極集中が続いていて、これがこのまま続くと、
「2040年には20~39歳の女性が50%以上減少する市町村は896にのぼる」
とのことです。

つまりこのまま何も手を打たなければ26年後には日本の約半数の市町村で、
若い女性が今の半分になっちゃうよ、ってことだそうです。

そうしてこういった市町村を「消滅可能性市町村」というインパクト大な
ネーミングで定義づけしています。
この定義で行くと館山市も消滅可能性市町村です。

このネーミングセンスからもわかるように、この発表内容は
結構過激な内容となっています。
ですが、その分シンプルでわかりやすい内容だと感じました。


この戦略によると、地方の人口減少や高齢化率の上昇、過疎化の原因は、
「若者の都会への流出」である、と言っているわけです。
そしてそれは、今後さらに進んでいくだろう、と言っています。

なるほど確かに言われてみれば正しい気がします。

もし全国どこでも合計特殊出生率が同じだったとしたら、
子供を産むことが可能な年齢層の女性の割合が多い地区と少ない地区では、
その後の人口の増減に大きな差が生じるので、出生率云々の前に
子供を産める年齢の女性の数が重要になってくることは間違いありませんよね。

さらにこれは想像ですが、やっぱり出会いを求める男女であれば、
自分が恋愛対象とする年齢層の人間がいない地区よりもいる地区に行きたい、
と思うのは当然なことで、若者の都会への流出はさらに進む気もします。

もちろんこの考えとは別に、都会への若者流出が将来的には収束するだろう、
という見方もあるようです。国立社会保障・人口問題研究所はそのような考えで、
「日本の地域別将来推計人口」を発表しているそうです。

ま、この推計人口で計算しても、結構な数の市町村が「消滅可能性市町村」
ということになるのだそうですが。


仮定や前提を少し変えるだけで、将来の数値的な予測は大きく変わるのでしょうが、
私自身は楽観的な考え方ではなく、むしろ悲観的見方をしちゃっています。

日本創成会議が発表した内容はかなり過激ではありますが、
「まだ望みはある!楽観も悲観もせず、現実を見て速やかに手を打ちましょう!」
と唱えているのだと思います。

私自身は日本創成会議が提案する解決策ですら、実現可能性が低く
よって「もう駄目なんじゃないか、、、」と悲観論に走ってしまいがちですが、
悲観論は益にならないという言葉には「確かにそうだ」と納得したので、
悲観論であきらめるのではなく、考え続ける努力をしてみようと思います。

2014年6月11日水曜日

「地域力創造と地域おこしのヒント」第2回

昨日は、総務省が開催している連続講座「地域力創造と地域おこしのヒント」
第2回目の講義を受講してきました。

今回のテーマは「地域自立応援施策の推進について」でした。

日本の人口減少やさらに進む高齢化は避けられない現実です。
その中で大都市ではない「地方」の過疎化や限界集落問題は、
今後ますます深刻化していくことは目に見えています。

さてそれにどう対応していくか、というのが今回の講義の内容でした。

講義の内容を全部まとめることは、私の能力ではむずかしいので、
私が気になった部分のみピックアップして書きたいと思います。


こういった話は、過疎化が進んだ集落や限界集落をいかにして活性化するか、
という議論ばかりかと思っていたのですが、実は以前(昭和40年代)から、
集落の移転や再編といった議論や取り組みがなされていたんだそうです。

「限界集落を活性化させるっていっても、人口減少がどんどん進めば
いつかはなくなっちゃうんだから、そんなにのお金かけずに移転・再編・統合
の方にお金かけた方がいいんじゃないの?」という考え方だってあるだろうな、
とは思っていましたし、私自身もそれも一つの選択肢だと思っていたのですが、
実際に取り組まれて、そして現時点では「それよりも活性化の方が良い」と
ある程度結論付けられているということは初めて知りました。

やっぱり「ふるさと」に対する思いは誰だって強いわけで、
自分のふるさとが無くなるのは嫌なわけで、住み続けたい人も多いわけで、
集落の場所だけ移動して「はい、おしまい」とはいかないわけで、
集落の移転・再編というのは実現可能性が低いようですね。

そこで今国が考えているのが、集落の活性化とネットワーク化です。

まずはできる限り集落を元気にしていきましょう、そして近隣集落同士で
ネットワークをつないで一つの集落じゃできないことを補いましょう。
それでも難しい部分は近くのそこそこの大きさの市と連携しましょう。
さらにそれでも難し部分は近くの政令指定都市とかデカい市と連携しましょう。

簡単に言いすぎですが、こんなようなことを施策として打ち出しています。

そしてその中の集落活性化の施策の一つが、
「地域おこし協力隊」ということでもあるのですね。

今回も勉強になりました。ありがとうございました。

2014年6月10日火曜日

房州びわ

市役所の生産者さんへの取材に同行させていただき、
びわ農家さんのお話を聞かせていただきました。

私は地元が宮城県なのでほとんどびわへの馴染みがなく、
先日初めて生のびわを食べた、というびわ初心者なので、
今日のお話は非常に勉強になりました。


(露地栽培のびわの木)

















びわは非常にデリケートな果物だそうです。

まず熟すとすぐに実が落ちてしまう。
熟してなくても雨や風の影響で実が落ちてしまう。
落ちなくても雨が当たると皮が割れてしまうこともある。

バナナとかトマトのように収穫後に追熟すのであれば、
多少早めに収穫してタイミングを見て出荷するということも
できるのでしょうが、びわはもぎ取った後はほとんど熟さないので、
熟して落ちちゃう直前にもぎ取って出荷することになる。

そうなるとこれまた天候に大きく左右されるわけです。
あと2,3日後が一番収穫に良いタイミングだ、と思ってても
翌日に雨が降って実が落ちてしまう、ってことがあるのです。

しかもハウス栽培ではない、露地栽培と言われる山で育てる木は、
収穫時期が梅雨と重なるので、そのリスクはさらに増すわけです。


びわのシーズンは今がピーク。
あと1,2週間もすればもうシーズン終了。

大切な人お世話になった人に、旬の果物の贈り物はいかがでしょうか?



2014年6月6日金曜日

食のまちづくりに関しての勉強(1)

まだ活動用車両がリース会社から届いていないので、
なかなか地域を見て回ることができていない状況なのですが、
だからこそ今は、色々な知識を吸収する時期と考え、
様々な資料に目を通すように心がけています。

自分の不勉強をさらすようでお恥ずかしいかぎりですし、
途中経過ではありますが、資料を読んで勉強したことを
まとめる意味も込めて、ブログに書いてみたいと思います。

間違い等ありましたら、ご指摘いただければ幸いです。


農林水産業・地域の活力創造プラン」というものが、
平成25年12月に出されました。

これは現在の農林水産業を取り巻く現状があまりにも厳しい
(基幹的農業従事者の平均年齢が66歳であるとか、耕作放棄地が
滋賀県の面積と同じくらいにまで増加しているとか)ので、
政府一体となって考えよう、と関係府省が連携して本部を設け、
検討した結果とりまとめられたプランだそうです。

このプランを簡潔にまとめることなど、私の能力では不可能なので、
興味のある方は各自で目を通していただくとして、
私がざっと目を通した中で思うところをピックアップします。

(↓プラン概要はこんな感じです。)















このプランの中で「おおっ!」と思ったのは、
「農業・農村全体の所得を10年で倍増させる」という部分。
これは凄いですよね。10年で所得倍増ですよ、倍増。

やっぱり「農業はしんどいのに儲からない」ってイメージがあって、
それではなり手がいないから、まずは「農業だってちゃんと儲かるよ」
と世の中に示していくことが重要、ってことだと思います。

この所得倍増に向けて、色々なことを政府は考えているようです。

その中でも日本の農業の中心は米なので、
稲作について大きな変革をもたらすであろう政策が打ち出されています。

稲作というのは、スケールメリットが大きいそうなのです。
小さな田んぼでお米を作って利益を出すのは非常に難しく、
一定以上の大きさの田んぼで稲作しないと利益はでない。

だから政府は「バリバリ稲作やっていくぞ」という人(法人含む)
のところに農地を集めて、スケールメリットを最大にいかそう!
そしてさらに色々な方法で生産コストも4割減らしちゃおう!
ってなことを言っています。

さらにさらに、主食用の米はもう余っちゃってる状況だから、
飼料用とか米粉用の米、もしくは麦とか大豆を作って、
田んぼをフル活用しちゃおうよ!ってなことも言ってます。

なるほどなるほど。

「儲からないし年齢的にもしんどくなってきてもう作れないなぁ」
という農家さんの田んぼを、「儲かるならバリバリやりますよ」
という人のところに集約して、さらに農地を有効活用して儲けを出す。
実に合理的な制度ですね。

でもこの考え方って、もっと前から言われていたことだと思うのです。
それがなかなか実現できなかった、というのが実際ではないでしょうか。
だけどもうギリギリ、そろそろ切り替えていかないと手遅れになるよ、
ということで政府も少し大胆に打ち出したのだと思います。

このことを考えるとき、農業に対して2つの視点があり、
そのどちらの視点で見るかをしっかり認識しないとダメなようです。

農業を、

 ・儲けを出す「産業」として見るか
 ・天然のダム、生物多様性、景観等々大切な機能を維持するための、「公共事業」として見るか

という視点です。

政府はそれぞれに対応する政策を「産業政策」と「地域政策」
とわけ、それを車の両輪として取り組んでいくとプランに書いていますが、
私の感想としては「農業を産業として見る視点を強めていこうとしている」
ように見えます。

「儲からないと誰もやらなくなるから、儲かるようにしていきましょう」と。

けど、こう考える人もいます。
「利益ばかりを最優先して農業をしてしまえば、これまで日本が維持してきた
大切な色々なものがなくなってしまうから、農業の利益偏重は良くない」と。

考えれば考えるほど、難しい問題です。

本当に中途半端な感じになってしまいましたが、
まだまだ勉強不足で、自分なりの結論なんて見出していませんで、
今日はここまでということにしておきます。


今後も勉強したことを整理したり定着させたりする意味で、
ブログに書いていければと思います。

2014年6月4日水曜日

「地域力創造と地域おこしのヒント」第1回

昨日は、総務省が開催している連続講座「地域力創造と地域おこしのヒント」を受講してきました。
これは総務省が地域おこしに必要な人材を育成するために行っている様々な取り組みの一環で、
全5回にわたって行われる講義の第1回目でした。

地域力を創造するためには何が必要か、と有識者が集まって話し合った結果、
「やっぱり人、人材が大事だね。」となったそうで、総務省では人材に関する施策を

  1. 個々の人材力の育成・強化
  2. 人材力の相互交流とネットワークの強化
  3. 外部人材活用のための支援

と大きく3つに分けて色々と行っているとのこと。
今回の講義では、それらの施策の概略を事例を交えながらご説明いただきました。

講義の感想ですが、
「国は地域を活性化させようと、人材育成のための色々な支援策を用意しているんだなぁ」と
「そして日本各地では、そういった支援策を利用して色々な取り組みが行われているんだなぁ」と
馬鹿っぽい感想で恐縮ですが、とても勉強になり、感心いたしました。

この講義はこれから毎週火曜日、7月1日まで続きます。
今回は初回でしたので概論的な講義でしたが、今後はさらに具体的な話が聞けるのだと思います。

こういった講義は、新たな知識や事例を知る良い機会となるだけでなく、
自分の頭を刺激して新たな考え方を生み出す機会となることがありがたいですね。


余談ですが、この講義は東京の六本木にある政策研究大学院大学にて行われます。
館山市役所の方も一緒に参加し、その方に車を運転していただいて会場へ向かったのですが、
大都会の道はまるで迷路のようで、多くの困難をともなうものでした。
この場をお借りして、グッドドライビングを見せてくれた市区所のSさんに御礼申し上げます。