2014年6月20日金曜日

食のまちづくりに関しての勉強(3)

地産地消について

食のまちづくり応援隊として期待されている活動に「地産地消の推進活動」があります。
(食のまちづくり応援隊が募集された時の募集要領)

そして館山に来てから、地産地消と同時によく聞く言葉として「地域内流通」があります。

これらについては館山に来てからずっと考え続けているのですが、
一つ思い至ったことがあるので、備忘録的に書いておこうと思います。


私はこの二つの言葉を、ほぼ同義で使うことがちょいちょいあります。
地産地消を進めるということは、地域内流通が活発になるということだし、
地域内での流通が当たり前になるということは、地産地消になってるということだし。
ほぼ同義で使っても差し支えない場合がちょいちょいあるのです。

ですが、以前の日記「食のまちづくりに関しての勉強(1)」にも書きました、
農を産業としてみるか否かということで考えた時、違和感が生まれました。

(今回は水産業をいったんおいておきまして、農業で考えます。)

地産地消の一つの役割として「地域文化の伝承」や「郷土愛を育む」という役割があります。

昔からその土地で採れる農産物を、その土地の料理として食する。
それがその土地の食文化となり、小さな頃から食べ続けることによって、
ふるさとを愛し懐かしむ心も育てられる、というわけですね。

私は個人的に、地産地消の機能としてこれが一番大切だと思っています。
(一般的にはこの機能は副次的な扱いな気がしますが、、)

で、地域内流通ですが、「流通」という言葉にどうしても商売のにおいを感じます。

商売は利益を出してなんぼ、ですからどうすれば売れるかを考える必要があります。
一般的な商売では、「お客様が欲しいものを売る」というのが当たり前です。
「俺様がこれを作ったのだから、愚民どもよこれを買いなさい」という、
強気な商売で成り立っている場合もありますが、ほとんどの場合はそれではダメです。
一般的によく言われる、消費者のニーズを探る、ってやつが必要です。

となると地域内で流通させるには、地域内のニーズに合ったものを流通させる必要がある。
だから農家さんは、地域の人が食べたいと思う農産物を作ってくださいよ、となる。
「じゃ、今まで代々ずーっとAを作ってきたけども、そういうことならBに替えよう」
すると今までAには見向きもしなかった地域の人たちが、こぞってBを買うようになりました。
地域内流通もできて、この農家さんも儲かって、地産地消でめでたしめでたし。

と考えた時に、「ん?ちょっと待てよ」と。

確かにそれも地産地消の一つの形なのでしょうけど、
私が思っている地産地消とはなんだか違うのです。

「その土地で消費させるために、ニーズに合わせてその土地で作る」という風に、
消費が先に来ているので「地消地産」っていう気がするんですよね。


館山市が目指す「地産地消の推進活動」ってのは、私が思う地産地消なのか、
はたまた「地消地産」なのか。

もちろん二者択一ってことではないのでしょうが、私には結構難しい課題です。

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